昭和の香りが残る、渚路地の入り口に新たな光を灯してくれる方を募集しています。

駅前商店街や銀座商店街の賑わいに話題が集まる熱海。

その裏で、昭和レトロな木造長屋の集まる “渚町” の人気もじわじわと高まってきています

中でも、ワインバール『Le palais』やキッシュ専門店『nagisArt café』のある渚路地は、いま最も注目されているエリアのひとつ。

今回ご紹介するのは、そんな渚町の路地の入り口に佇む物件です。

貴金属や時計などを展示するツルヤショールームとして30年ほど使われてきたこの建物に、新たな光を灯してくれる方を募集します



渚エリアの路地


渚町エリアは、海岸埋立造成工事がなされていた1950年代頃から発展した人工的な街です。

昭和期には飲食店やスナック、風俗店などが軒を連ねた歓楽街として賑わっていました。

しかし、1990年代以降は熱海全体の観光客数が激減。

渚町で営業する店舗の数もみるみると減少していき、いつしか空き家・空き店舗の目立つ街に…。

そんな渚町に変化の兆しが現れたのは2013年のこと。


空き物件の活用を目指す取り組みから生まれたある構想がきっかけでした。


そして、その構想プロジェクトの一員を担っていたのが、今回紹介する物件「旧ツルヤショールーム」の所有者でもある 吉田奈生さん です。



奈生さんは、渚路地で質屋業を営む『つるや』の三世代目。

その傍で不動産賃貸業(大家業)も営んでおり、渚町に物件を所有されています。そのうち空き店舗になっていた元スナックの建物をリノベーションし、2015年夏にシェアハウス『nagisArt』がスタートしました。



住民の街から観光客の訪れる街に




多くの人たちを巻き込み完成したシェアハウス『nagisArt』でしたが、スタートしてからは苦悩の連続。

シェアハウスに定着してもらうのはなかなか難しく、奈生さんとしても歯痒い時期が続きました。

しかし、2018年頃から風向きが変わり始めます。

同年5月にはフィッシュバーガー専門店『Selfish DINER』がオープン。

続く7月にはワインバール『Le palais』が開店するなど、渚路地を中心に新たなお店の出店が立て続いたのです。










さらに、翌2019年夏には現代アーティストの戸井田雄さんが同じ渚エリアに『Atelier&Hostel ナギサウラ』を開業。変化を加速させます。



そして、シェアハウス『nagisArt』にも新たな風が吹き込んできました。

2019年の年末、近隣の沼津や三島で物件を探していた斎木香織さんが偶然この場所の存在を知り、問い合わせをしてきたのです。


香織さんは「オーナーの雰囲気と物件のストーリーにビビっと感じた」と、この場所でスープ&キッシュ専門店を始めることを即決。想いのバトンを受け継ぎたいと店名を『nagisArt café』として、翌年の2020年5月から営業を始めました。





紹介したお店のオーナーは皆30代の人たちばかり。

その勢いある若いパワーの影響は絶大でした。

以前は地元の人ばかりが歩いていた渚町エリアには、わざわざここを目指して足を運ぶ観光客の姿が劇的に増えたのです。


今年の春には近所にフレンチ居酒屋の『marunowa』もオープンし、昔から営業する老舗店ともうまく調和しながら新たな渚町の姿に変わりつつあります。






渚路地の目印だったショールーム



そうやって渚町の変わっていく様子を一番近くで見てきた奈生さんは、これまで質屋『つるや』の看板としての役割を担ってきた “ツルヤショールーム” に幕を下ろす決意をします。

「ここは渚路地の入り口であり目印になる場所だから、今の状態は勿体ないじゃん。もっと素敵な形で使ってもらえたらと思ってね。」

マチモリ不動産に相談に来られたときにそう語った奈生さんの表情には、生まれ育った渚町の変化を喜ぶ気持ちが浮かんでいました。





そんな旧ツルヤショールームは、築70年程度の3階建て。布団屋だった建物を奈生さんの祖父が30年ほど前に買い取って現在の形にリフォームされました。

約15平米の1階スペースは、路面に向かって大きな窓。

空間を広く見せるために、階段は天井収納となっています。





ガラス窓なのでしっかり明るく、外からお店の中の様子が見えるのでアトリエやギャラリー、販売などに向いている空間です。



模型作品:関目峻行 https://www.shirokumahut.com/skm


タイル張り床は水捌けもよく、棚を置くスペースは少し床から浮いているので、お掃除もしやすいです。








隠れていた階段を上がり2階へ。





ツルヤショールームになってから使われていなかった6畳の和室があります。



剥き出し状態の壁は、ベニヤ板の上に有孔ボード貼って趣味や作業部屋にしたり、ボードを貼ったあとに漆喰などの塗り壁にしたら明るい印象になりそうです。



隣の家とドア一枚で繋がっている、すこし不思議な造りになっているので、こちらも工夫が必要になります。



3階は屋根の真下なので、夏は少し暑く感じると思います。

倉庫など、食品以外のものを置くスペースとして活用する分には問題ないですが、「暮らす」ということを考えたら、エアコンを取り付けたり修繕が必須。





年季の入った建物で、直すところもありますが昭和の良さや、今は無い建具など、どこかほっとするものが残っていたり。

そういったところがこの建物、土地としての魅力のひとつでもあります。



手をかけた分だけ、ちょっとした綻びにもじわじわと愛着がわいてくると思います。






なぎさ路地に新たな光を灯そう



かつての歓楽街のイメージから変わりつつある渚町。

今回テナントを募集する旧ツルヤショールームは、そんな渚町におけるシンボル的な存在です。

熱海に住む人にとっても、渚町で店舗を持つ人にとっても、そして訪れる観光客にとっても、パッと印象に残る場所であることは間違いないでしょう。

一方で、昔ながらの長屋の雰囲気が残る路地にあるからこそ、そこに暮らす人たちとの距離の近さを煩わしく感じることもあるかもしれません。






近隣には高齢者も多く住んでおり、渚町の一員として町内会や商店街組合の活動も大切なコミュニケーションの一環です。

また毎年6月の早朝ドブ掃除、毎年7月の伝統的なこがし祭りの準備・片付け・ご祝儀などもあります。

しかし、地域に根差して商売をする新しい世代にとっては、そんな地域内の濃い繋がりが心強い後ろ盾にもなるはずです。

物件オーナーの奈生さんがすぐ近くにいることで安心して営業できる。そんな声も聞こえてきています。



近年30代の若い人たちが続々とお店をオープンして勢いのある渚町エリア。その中心的路地の入り口に建つ旧ツルヤショールームに拠点を構えてみませんか?

まちに根付いて、路地に馴染み、そして、この建物の良さを活かしながら渚路地の入り口に新たな光を灯してくれる方からの応募を、心よりお待ちしています。






【物件情報】

建物名 ツルヤショールーム

住所 静岡県熱海市渚町15-3

面積 延べ床44.01㎡(14.67㎡×3層)

家賃(税込) 77,000円( 共益費 0 )

水道光熱費 別途負担あり

敷金 210,000円

礼金 77,000 円

保証会社 株式会社CASA

初回保証委託料(年間) 61,600 円

保証委託料(2年目以降:年間) 10,000 円

集金代行決済手数料(毎月発生) 550円 

町内会費  加入必須(年額6,500円)

商店街費  加入必須(年額12,000円)

仲介手数料 77,000円(当社は仲介会社でないため別の会社が仲介で入る場合)

火災保険  加入必須(別途負担あり)

契約形態 定期建物賃貸借契約

契約年数 5年

途中解約 借主から3か月前予告で可能

貸主 株式会社マチモリ不動産(サブリース)

構造 木造 

階層 3階建

用途 事務所、飲食店

原状回復 義務なし(綺麗に使える状態にして引渡しが条件)

温泉 なし

駐車場 なし

ゴミ 事業ゴミ(ゴミ集積場を利用する場合はゴミ当番(清掃等)が必須)

設備 水道管を新たに引き込む必要があり、募集物件の入口までは貸主負担で行いますが、建物の内側の給排水工事は借主負担となります。



文章:岡田良寛 写真:若月ひかる