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メアリー
前編:熱海から広がる世界。海外生活であらためて感じた暮らしの可能性
こんにちは、メアリーです。
2025年の3月より、思い立ってしばらくニュージーランドで生活をしています。
今回は、海外生活の中で改めて気付いた日本の家や暮らしの良いところ、そして、もっとこういうふうに発展していくとおもしろいだろうな、と感じたことなど…。
ニュージーランドの中でも都市によって住宅事情、生活様式が異なる部分はあるかと思いますので、あくまで私個人の経験に基づく感想として、楽しんでいただけると幸いです。
前編: 「フラット」という暮らし方 〜ゆるく繋がる共同生活のすすめ〜
皆さんは日本で賃貸の住まいを探すとなると、まずどのように行動するでしょうか。
住宅情報サイトを使って物件を見つける。あるいは不動産業者の事務所を訪ね、希望条件を伝えて物件を探してもらう、というものですよね。
ニュージーランドに来て驚いたのは、家探しの方法からして、日本とは全く異なっていたことです。
ニュージーランドで若年層の住まいとして一般的なのは「フラット」と呼ばれているもの。
日本では馴染みのない言葉ですが、いわゆるシェアハウス、ルームシェアのような形態です。
単身向けアパートも存在はするものの、家賃の相場が全体的に高いということもあってか独身またはカップルの若い世代にとって、住まいの選択肢は基本的にフラットとなります。
そしてフラットを探す場合、日本での賃貸物件探しのように、不動産業者を介することはありません。使うのは主に、Facebook内のグループや、現地の広告掲示板、日本人向けコミュニティサイト等。空き部屋がある場合、物件のオーナーもしくは現在の住人がこれらのプラットフォーム上で入居者の募集をかけているので、彼らに直接連絡をして内見、契約という流れになります。
フラットの概要としては、以下のようなものです。
・一軒家の中に各自の個室がありバストイレとキッチンが共用、もしくは各個室にバストイレが付属していることも。
・ベッドや机など基本的な家具、および共用部分の家電や食器類は備え付け。
・ほとんどの場合、家賃および光熱費は週次でオーナーに支払い(こちらでは給与も週払いのところが多い)。
・入居時に日本でいう敷金にあたる契約が必要で概ね、家賃の2~3週間分。敷金と同様、退去時に損害がなければそのまま返金される仕組み。
・日本と異なり、ペットの飼育に制限を設けている物件はほとんどないようで、犬や猫と一緒に生活しているフラットも多い印象。
同居人との相性もありますし、プライバシーを重視する方には少し抵抗があるかもしれませんが、家賃・光熱費は折半で生活費を抑えられるという点、家具・家電を自分で全て揃える必要なくすぐ生活を始められるという点は、フラットの大きな魅力だと感じます。
ニュージーランドのフラットでの生活を経験して、考えたことがあります。それは、日本でも、熱海でも、フラットのようなかたちの賃貸、流行らないだろうか?
ということ。
東京を筆頭に日本の都市部、そして熱海でも賃料が上昇傾向にある昨今。手取りの少ない若年層にとって、月々の家賃は出来ることなら抑えたいもの。
かつて日本で友人とのルームシェアを検討し、挫折した経験のある私の所感ですが、日本でシェアハウス、ルームシェア可という条件で物件を探すと、選択肢がぐっと絞られてしまいます。
友人同士のルームシェアはいずれ喧嘩別れして、家賃を回収できなくなるかもしれない……そういった大家さんの側の懸念も理解できるのですが、今の時代、暮らしにもっと柔軟さと多様性を認めてほしいなあというのが正直な気持ちです。
経済的なメリットだけでなく、人と一緒に暮らす、というのは私たちに日々の刺激を与えてくれるものです。
ニュージーランドでの私は当初、土地にも慣れず頼れる人も少ない段階で、少なくとも家に帰れば同居人がいる、という環境が安心に繋がっていました。それは場所が日本であっても、同じだと思います。
家族から離れた土地で暮らすとき、仕事で疲れていても辛いことがあっても、一緒に暮らす誰かの存在を感じることで、一人ではないと思える。ある程度のプライベートは保ちながら、シェアする空間も持ち、ゆるく繋がれる。そんな共同生活がこれから、ひとつのスタンダードになってもいいのではないかと、個人的には思うのです。
▲ちょっと熱海に似ているような気もする、首都ウェリントンの風景。
熱海はワーケーションやリゾートバイト等、短期〜中期での住まいを求める若者の割合が比較的多い街です。
フラットのように気軽に暮らしをスタートできる住宅は、もしかすると都市部以上にうまく機能するのではないだろうか。
そんな期待を込めつつ、前編を締め括らせていただきます。



