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メアリー
後編:観光地・熱海ではじめる民泊。物件を活かす、新しい宿泊の形〜これからの熱海で、求められる民泊とは?〜
豊かな海、山、そして温泉。都心から近く風光明媚な観光地として、一年を通して旅行客で賑わう熱海。
老舗の旅館にホテル、ゲストハウスなど多様な宿泊施設を擁するこの街では近年、増加する国内外からの旅行者への対応、また空き家の有効活用といった観点から、「民泊」という形の宿泊ビジネスも徐々に広がりを見せています。
これから熱海で物件を活用したい、何か新しいことを始めてみたい。その中で、民泊という選択肢に関心を持っている方も多いはず。
民泊利用を想定した物件の仲介や、民泊の運営にも取り組むマチモリ不動産。代表の三好が、民泊を始める前に知っておきたい「基本のき」についてお話しします。内容は前編・後編の2回に分けてお届けします。
後編では、よくある民泊のトラブルを紹介しつつ、これから熱海で民泊を始め、長く続けていくためには何が必要か、考えていきます。
後編:これからの熱海で、求められる民泊とは?
さあ、民泊を始めよう!最初に必要な手続きのこと
メアリー「前編のお話では、民泊を始めたいと思ったとき、確認しておくべきポイントについて伺いました。確認ができたら、いよいよ民泊をスタートできますね!」
三好「おっと、前編でも話したように、民泊を始める時には旅館業法に基づく許可、もしくは『民泊新法』(住宅宿泊事業法)に基づく届出が必要になります。」
メアリー「あ、そうでした!許可申請、届出には、お金がかかるんですか?」
三好「いいえ、申請や届出自体にお金はかかりません。行政書士に手続きを代行してもらう場合は、業務委託費用が発生します。」
メアリー「行政書士に業務委託する利点はあるんでしょうか?」
三好「補助金の申請など、関連する手続きを一貫して代行してもらえるというのがメリットですね。たとえば、訪日外国人向けの民泊事業の新規参入が対象になる、新事業進出補助金(正式名称:中小企業新事業進出促進事業)だったり。熱海市でいうと、和式トイレから洋式トイレへの改修などに交付される補助金もあったりします。」
メアリー「補助金を活用すれば、初期費用を抑えられる場合もあるということですね。確かに、どんな補助金が使えるのか、どうやって申請すれば良いのか、全て自分で調べて手続きすると時間がかかりそう。専門家に依頼するのも、一つの手ですね。」
備えよう!本当にあったこんなトラブル
三好「家主不在型の民泊を営む場合は、『住宅宿泊事業者』として届出をした後、『住宅宿泊管理業者』の登録事業者へ民泊の管理を委託する必要があります。マチモリ不動産も『住宅宿泊管理業者』の登録を受けているんですよ。」
メアリー「マチモリ不動産は、自社でも民泊を運営していますよね。ゲストの対応もされてきたかと思いますが、お客様を迎える前に準備しておくべきものはありますか?」
三好「宿泊約款、利用ルールの整備ですね。うちは予約時に約款を送付しているのですが、仮にゲストが滞在中に家具を破損してしまった、内装の一部を破損してしまった、そんなケースがあった場合、原状回復義務を約款に記載していないと、請求できないんです。」
メアリー「それこそ行政書士や弁護士に、約款の作成をサポートしてもらえると安心ですね。」
三好「内装の破損に関連して言うと、保険への加入も必要です。被害を受けた時のための火災保険、そしてゲストに怪我をさせた場合など、被害を与えた時のための賠償責任保険。どちらにも入っておくべきですね。ちなみに、令和6年7月から熱海市では“宿泊税(民泊税)”も始まっています。」
メアリー「なるほど、運営にあたっては保険や税金など、準備しておくことがいろいろありますね。そういえば、実際の運営面で気になっていたのが“鍵”のことなんです。私が過去に泊まった民泊は、玄関の横にキーボックスがあって、そこから鍵を取るスタイルでした。このやり方だと、紛失や盗難のリスクがありますよね……。」
三好「はい、なので最近では、遠隔で開け閉めや番号のリセットができ、ゲストが鍵をなくす心配のないスマートロックが主流です。キーボックスはあくまで、スマートロックに不具合が出た時の緊急用として置いておくのが良いかと思います。セキュリティの強化でいうと、警備会社との提携も有効ですね。」
メアリー「海外からのゲストも多いかと思いますが、言葉の壁はどう乗り越えてきましたか?」
三好「予約受付の英語対応を受託している会社もあるんですが、今の時代はAIや翻訳ソフトも活用できますし、Q&Aの一覧を多言語で準備しておけば、概ね事足りるかと思います。」
メアリー「他には、どんなトラブルがありましたか?」
三好「意外と多いのが、虫の問題。虫が出たので今から来てください!という問い合わせがあったことも…。あとは予約サイトの写真は綺麗だけど実際に来てみたら『住宅感』がありすぎる、シャワーの出が弱い…などなど。」
メアリー「ホテルライクな環境を期待して民泊に来ると、ギャップを感じてしまうところもあるのかなあ。レビューの評価が集客に影響する時代ですし、ゲストの期待値との差分を埋めておくためにも、事前の説明は大切ですね。」
三好「見映え良くリノベーションすることも大事ですが、実際のところ借りる側は使い勝手、機能面を重視しています。何に優先してコストをかけるべきか、最初にしっかり考えておきましょう。」
温泉が引かれている物件も多い熱海。自家用と営業用で温泉料金が異なります。民泊の場合は営業用の料金となるので、注意が必要です。
熱海らしく、自分らしく、これからの民泊の姿
メアリー「熱海ならではの魅力ある民泊、と考えた時、やはり期待されているのは眺望でしょうか。オーシャンビューで、夜には花火も見られて。街なかから離れていても、眺めが良くてのんびり過ごせる一棟貸し、そんな民泊は今後も人気を集めていくでしょうね。ワンちゃんを連れて旅行に来る方も多い印象なので、ペットOKの民泊というのも、需要がありそうです。」
三好「そうですね、他との差別化という点でも、ペットと一緒に滞在できる民泊は大きなビジネスチャンスだと思います。ただ、においや毛のアレルギーなど、クレームのリスクがある部分について、どう管理していくかという課題もあります。」
メアリー「ペットOKの場合に限らず、におい、騒音やゴミの問題は、民泊を営む上で避けて通れない気がしますね。長く民泊を続けていくためにも、他のゲストやご近所さんに迷惑をかけることなくやっていきたいものです。三好さんは、今後の熱海での民泊の展望ってありますか?」
三好「もっともっと色んな個性が出てくると嬉しいなあ。誰も見向きもしなかった一軒家やビルを面白く使う、クリエイティブなプレイヤーにも参入してほしいです。たとえばアーティストの方が、自分自身その物件で生活しつつ、人に貸すことで収益を出して自分の制作活動にあてる、とか。」
メアリー「自分なりのワークスタイル、ライフスタイルの実現。その手段としての民泊……うん、すごく面白そう!熱海で、空き家を使って新しいことをやってみたい人、挑戦者求む!!といったところですね。」
国内外からの観光客の増加に伴い、広がりつつある「民泊」という物件の使い方。
賃貸より収益性が高い一方で、さまざまなトラブルのリスクもあることから、備えが重要です。
オーナーさんにとっては、愛着のある住まいとして、また家族に相続していく財産として、物件は単純にお金には換算できない存在。
金銭的な合理性と、非金銭的なこと、その両方のバランスを取りながら、どのように活かしていくのか。
自分で持ち続けるのか、売却するのか。自分で住むのか、人に貸すのか、民泊を始めるのか。その整理の段階から、マチモリ不動産はお手伝いさせていただきます。
熱海で民泊をやってみたい方、民泊に限定せず物件の活用を検討中の方、ぜひお気軽にご相談ください。





